2023/08/24
人間ドックで腹部超音波検査を受けると、肝臓や胆嚢の機能を調べることが出来ます。腹部に異常がないかどうかを超音波を用いて画像診断する方法で、一般的にはプローブという機器をお腹にあてて臓器を観察します。人間ドックでこの検査を受ける場合、大抵は検査前日の夜から飲食が禁止されます。便秘気味の人は腸内にガスが溜まっていて、画像が不鮮明に撮影されてしまうこともあるので、下剤や発泡剤を使ってガスを抜いてから検査する必要があります。
肝臓・膵臓・胆道のがんの発見や、その他の肝硬変・肺血管腫・胆石・胆嚢がんの診断が可能です。これで病気が疑われたら、さらに詳しい検査を行うことになります。このうち、肝硬変はとくにアルコールによって起こる疾患です。アルコールを摂取すると分解しようとして肝臓に負担がかかり、肝臓を修復しようとして繊維ができます。
これが積み重なって固くなってしまうのが肝硬変です。人間ドックで早期発見出来れば、アルコールの摂取を控えるだけでも改善する可能性が高くなります。効果的な肝硬変の治療方法はほとんどなく、現代医学では治療が困難です。つまり、とにかく早めに気づいて生活習慣を改めていくしかないということです。
肝臓は代謝・排出・解毒など、体の多くの機能を支配している臓器だけに、機能低下してしまうのは命に関わります。アルコールは適量ならば体に悪いことばかりではありませんが、飲み過ぎが気になる人は定期的に検査を受けて数値をチェックしておきましょう。